犬の角膜潰瘍
- animaleyeclinic
- 2017年4月8日
- 読了時間: 3分
角膜は0.5-0.7 mmの薄い透明な膜です。
透明である為に、血管もありません。
そして、破れてはいけません。
そんな繊細な角膜に傷をつけてやってきますので、細心の注意を払って治療をします。
治療の最大の目標は「視力を維持して、透明性も維持する事。」
その為には、最初が肝心で、受傷後1週間が勝負です。
そこで改善しないときは、セカンドオピニオンを検討してください。
「どうしてですか?」
→「単純な傷ならば、目薬だけで1週間で治ってしまうのです。」
→「治っていないのは、そんな単純な病気じゃないからです。」
→「単純じゃない病気に、目薬だけ使っていても残念な事になります。」
→「はい、治療を変える時なのです。」
→「そんなこと言われても、素人にはわかりません.....」
→「1週間たって、精密検査をしましたか?飲み薬が出ましたか?治らない説明うけましたか?」
治療の最大の目標は「視力を維持して、透明性も維持する事。」
その為には、最初が肝心で、受傷後1週間が勝負です。
そこで改善しないときは、どうぶつの為にも、セカンドオピニオンを検討してください。
セカンドオピニオンの実例紹介
上の写真ですが、左:角膜の正面像。右:角膜の側面像です。
角膜がえぐれています。
「酷い!」のは一目瞭然です。視力が危険にさらされ、透明性回復も厳しい状況です。
「なぜ、ここまで......」
私はいつも、この「なぜ」と向き合っています。
獣医師は全ての診察科目を扱いますが、それを100%こなすのは不可能です。
そのことは、獣医師であれば、皆実感しています。
ですので1週間で改善しない時は、気兼ねなく他の獣医師の意見を聞きましょう。
それをセカンドオピニオンと言います。
私共、学生時代からセカンドオピニオンの重要性を教わってきますので、他の獣医師の意見を聞きたいと言われても悪く思いません。飼い主さんの権利ですし.....動物の為なので。
でも、出来れば眼科に強い獣医師の意見をお薦めします。
1週間で改善しなければセカンドオピニオンを考えましょう。
誰の為か?「はい」動物の為です。
余談
自分の目が痛くて市民病院に行けば、受付で眼科を勧められ眼科医が診察します。
動物の場合、目が痛くて動物病院に行くと、受付で指名はないかと聞かれ、何も言わなければ、いつもの先生がみます。人の病院のように受付で眼科に振り分けてくれないのです。だから自分で探すのです!!
それでもセカンドオピニオンを気兼ねされている飼い主様へ!
動物病院スタッフの病院選びと医師選びは厳しいですよ。厳選します。笑。目が痛ければ間違いなく眼科を受診しますし、眼科クリニックも眼科医も厳選します。ちょっと近所のクリニックへ....と言う事はしません。そういう発想の病院スタッフにセカンドオピニオンを遠慮する必要はありませんよ。むしろ、どうして動物の為に動かないのか疑問に思っています。
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